街中を歩いていて、ドレスアップしたカップルが写真撮影をしている姿をよく見かけます。初めて撮影現場に居合わせたときはすごく新鮮でしばし見入ってしまった記憶があります。聞くと記念写真撮影は一般的で披露宴よりも重要視しているカップルも多く、自分たちのお気に入りスポットを周りプロのカメラマンに撮影してもらうとのこと。フォトジェニックなスポットが多い台湾ならでは。
台湾では婚約・結納→ブライダル記念写真撮影→結婚披露というのがオーソドックスな流れで、婚約と結婚、2回のパーティーを開くことも。その場合、婚約・結納は神父側が、結婚式は新郎側が費用を負担します。ただし、昨今は準備にかかる時間や費用などを考慮し、併せて一回とすることが多いようです。
パーティーはホテルや結婚式専門の披露宴会場の肥料が一般的で、3D・プロジェクトマッピングなどのデジタル設備や、新郎新婦が登場する際ゴンドラを使用するなど大がかりで豪華絢爛なパーティーが開かれることもあります。一方、一般道を閉鎖し、道に椅子とテーブルを並べての屋外パーティーでけーたりんぐぎょうしゃが仮説キッチンで調理し、未知育隣人が急遽参加するというアットホームな光景も多くみられるようです。
そして、驚くのが招待客の数。日本で200名の披露宴と聞くとすごく盛大な式というイメージを持ちますが、台湾では20卓200名ー50卓500名が一般的で、新郎新婦のご両親の関係で100卓を越えることもあるそうです。新郎新婦は全てのテーブルを回ってお酒を酌み交わし、挨拶をするというのが増すとのようですが、大規模なパーティーだと、新郎新婦とは会話できずに、一目見るだけで帰宅したということがあるというのも合点がいきます。
ブライダル記念写真の撮影に関してですが、専門の写真館が台北市内だけでも100件近くもあるともいわれるほど需要があり重要視されています。TVや雑誌などで使われた衣装や演出を提供する写真館やロケに力を入れ、数日かけて撮影する写真館など、それぞれに特色があるようですが、アルバム・DVD・さらには特大プリントも作成し、パーティーの際に飾ったり、新居の玄関や部屋に飾るカップルも多いようです。
日本でも地域により結婚式の慣習やマナーに特色がありますが、台湾の日本とは異なるポイントを紹介します。
紅包
台湾では古くから赤色は太陽・血の色で生命力や不老不死の象徴の色として考えられており、縁起がよいとされていることから、お祝いは赤い封筒に包みます。
白色やグレーなどで無地の封筒はお葬式をイメージさせるものなので使用しません。
表中央には祝福語といわれるお祝いの言葉を記載し、自分の名前を左端もしくは裏に記載します。
- 百年好合:末永く仲良く
- 永浴愛河:いつまでもお幸せに愛の河をわたって
- 永結同心:永遠に同じ想いで
- 情牽一生:愛情は一生つながっている
- 佳偶天成:仲睦まじい夫婦は神のなされたこと
金額に関しては日本とは違い、偶数がよいとされているので、4を除く偶数で準備します。パーティー会場の種類や新郎新婦との関係にもよりますが、例えば友人・職場同僚の場合は2600ー3600元が相場のようです。また、夫婦で出席の場合や、職場の上司が部下へのお祝いを渡すという場合は、末広がりの8800という数字もキリがよく好まれるようです。
ドレスコード
日本では新郎新婦を盛り上げ、賑やかにお祝いする意味で男性はスーツ、女性も華やかに着飾るというのが一般的かと思います。一方、台湾ではドレスコードに関してはきわめて自由です。昨今、高級なホテルで開かれるパーティーではおしゃれをする女性が増えているということですが、Tシャツ・ジーンズ・スニーカーでももちろん問題なく、礼を欠いていると捉えられることはありません。普段より少し華やかに!という程度がちょうどよいかもしれません。
集合時間
もしも12時開場といわれたら、12時半から1時ぐらいに開始すると思っていれば良いとのこと。新郎新婦が登場する前から前菜や飲み物はサービスが開始され招待客は思い思いに食べ始めます。
発喜糖

パーティーは概ね3時間程度。パーティーの最後には必ず発喜糖が行われます。これは幸せのお裾分けと感謝の意味が込められた縁起物の飴を招待客に配るもので、結婚式で女性は入場の時、「敬酒」の時、そしてこの「発喜糖」の時と3回お色直しをするのが一般的な為、最後に喜糖を受けとった後、お色直しをした新郎新婦と記念写真を取り、パーティー終了となります。